わきが体質には根本的な理由があります。それは「遺伝」です。 その遺伝に加え、「食生活」や「ストレス」といった要因が関係してきます。
わきがは遺伝性のある症状です。仮に片親がわきがだった場合、子供に遺伝する可能性は50%、両親ともわきがの場合は約80%発症するといわれています。
最近の食生活の欧米化は、わきが体質の方に大きな影響を与えています。
魚・野菜料理などの淡白な和食中心の食事から、肉類や乳製品中心の欧米型の食事へと急激に変化してきたというものです。 このような食事を続けてきたことで、日本人の体質が徐々に欧米人の体質に近づいたといえます。 黒人や白人にはわきがの人が多いので、日本人の体質が欧米化したということは、わきがの発生も増えて当然というわけです。
肉類はタンパク質が豊富で、動物性脂肪をたっぷり含んだ高カロリー食品です。また、乳製品や卵にも脂肪酸や中性脂肪がたっぷり含まれています。高カロリー・高脂肪の食事を多く摂ると、過剰な栄養分は皮下脂肪として蓄積されます。
この皮下脂肪こそが肥満の原因であり、ひいては生活習慣病の誘因となるのですが、それだけではなく、アポクリン汗腺や皮脂腺を刺激して、その活動を活性化させます。
高カロリー・高脂肪や、香辛料をたっぷり使った刺激的な料理は、健康を損なう心配があるだけでなく、わきがの引き金にもなりかねないわけです。 毎日の食事が健康はもとより、わきがに大きな影響力を持つことをよく意識しておいてください。
下にわきがを抑える食生活のポイントをまとめておきますので、参考にしてください。
わきがに悩む女性には、大きな特徴があります。 それは、学生や仕事を持っている人が多く、主婦の人が意外に少ないことです。
学生の場合は、受験や就職問題で悩む時期に、わきがが発生し始めた、という人が多く見られます。
仕事を持っている人では、より責任の重い仕事を持つ人の方がわきがが強くなりやすいようです。
また、同一人物でも、仕事を持っている時は臭いが強く、仕事を辞めて家庭に入ると臭いが弱まるといった傾向もあります。
「手に汗を握る」「冷汗をかく」「脂汗がにじむ」などというように、ストレスによって緊張状態にある時、アドレナリンが分泌されて血糖値が上がり、それによって汗腺が刺激されて、ジワジワと汗が出るのです。
緊張が持続すれば、汗をかき続けることになります。 緊張した時にかく汗は、精神性発汗といって、手の平や足の裏、わきの下など局所的に起こるものです。 現代はストレス社会といわれるほど、ストレスの多い時代です。ストレスによるわきがの増長はますます問題になってくるでしょう。
さらに、わきがとストレスの関係でいえるのは、わきがの人にとって、大事な時にわきが臭を発散させてしまうのではないか、また人に臭いで迷惑をかけているのではないかという心配そのものが、大きなストレスになってしまうことです。
周囲に対する細やかな気配りが、一層強い臭いを発散させてしまうという悪循環に陥ってしまうのです。 わきがを持つ人にとって、最も深刻な悩みの一つがここにあるといえます。 悪循環を断ち切るためにも、その人に最もふさわしいカタチで、わきが対策をすることが重要だといえるでしょう。